バイオナノカプセル利用技術
バイオナノカプセルの基本的な利用技術について
バイオナノカプセル(BNC)は中空の粒子ですので、それ自体に低分子化合物を封入することが可能です。封入した物質はBNCの特性によって、能動的に肝細胞へ送達されます。実用的なレベルで、BNCへ直接封入可能なものは一部の低分子化合物や金属などです。BNCに物質を封入した場合の用途としては細胞選択性を持つ造影剤や蛍光プローブなどのイメージングや画像診断などへの応用が考えられます。なお、大きな分子の封入は次に述べるリポソームとの融合体を利用します。
その他の用途として、B型肝炎ウイルスの表面抗原としての利用も可能で、抗原用に高い抗原活性を有するタイプも準備しました。
バイオナノカプセル‐リポソーム融合体技術
BNCの細胞選択性と細胞内導入能を活かし、且つ、実用レベルでの低分子化合物・高分子化合物を封入するための基本技術として、BNC−リポソーム融合体技術を開発しました。
この技術はリポソームへ目的とする物質を封入し、その後、そのリポソームとBNCを融合させる技術です。BNC−リポソーム融合体はBNC単体と同様の細胞特異性を有し、細胞質内へ封入物質を導入することが可能です。この技術を用いることによって、低分子化合物のみならず、プラスミドDNAの様な大きな分子や、siRNA、ペプチドやタンパク質などが送達可能です。
本融合技術を用いることにより、最小で120 nm程度の粒子径のBNC−リポソーム融合体を調製可能で、その他の性質も、in vivo用の送達粒子として利用可能です。特筆すべき点は、BNC−リポソーム融合体はBNCを融合させることにより、細網内系(reticuloendothelial system)へ取られることが著しく減少し、リポソームをポリエチレングリコール(PEG)で修飾した場合と同様の効果があります。