会社概略

 株式会社ビークルは慶応義塾大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学の共同発明である「バイオナノカプセル」を実用化するために設立された大学発ベンチャー企業です。
 バイオナノカプセル(BNC)とはB型肝炎ウイルスの外殻を酵母に作らせた中空のナノ粒子で、医薬品を患部に送達するDDS(Drug Delivery System)に用いることが出来ます。
 DDS技術はより有効でより安全な医薬品を開発するために必須の技術で、従来型の低分子化合物を有効成分とする医薬品を改良する時に用いることができるだけでなく、最近の核酸医薬品などそれ自体では血流内で分解されてしまうため分解を抑えるためにも用いられます。DDS技術に関しては2つの重要な要素があります。
 1つ目は安全性です。DDSに用いる素材は、それ自体は有効成分ではなく、医薬品の添加物的な役割を果たすため、安全性が高いことが必要です。BNCは類似品がB型肝炎ワクチンとして世界中で使われており、安全性が高いことが分かっています。また、当社の動物を用いた試験でも安全性に問題が無いことが分かっています。
 2つ目の重要な要素は、標的とする細胞や組織へ効率的に送達するためのターゲティング能力の問題があります。従来のDDS技術は医薬品の有効成分をゆっくり放出させることや、組織への移行性を高めるなどの技術を中心に開発されてきており、患部へ特異的に有効成分を送達する技術に関しては遅れていました。BNCはそれ自体が肝細胞へ特異的に集積する能力を持っていますので、有効成分の肝細胞特異的な送達を可能にします。また、BNCには肝細胞以外への特異性を付与できるものも開発されていますので、肝細胞以外への送達も可能となります。
 当社は、以上のような基本技術を元に、BNCの製造技術、その応用技術の研究開発を進めています。